古物台帳の決まり、書き方(古物商実務)
古物台帳の決まり・書き方をやさしく整理
古物商の営業を始めたあと、見落としやすいのが古物台帳です。 すべての取引を記録するわけではありませんが、記載が必要な取引を漏らすと罰則の対象になりえます。 このページでは、どんな取引を記載するのか、何を書けばよいのか、 保存期間はどれくらいかを、実務目線で整理しました。
まず押さえたいポイント
- 古物台帳は、古物の取引を記録して残すための帳簿です。
- 記載が必要な取引を記録しなかったり、虚偽の記載をしたりすると罰則の対象になります。
- 帳簿は最終記載日から3年間保存が必要です。
- 2025年10月1日以降は、一定の金属製物品も1万円未満でも対象になっています。
古物台帳とは
古物台帳とは、古物の受入れや払出しの内容を記録しておく帳簿です。 盗品等の流通防止や、取引経過を追えるようにするために、古物営業法で記録義務が定められています。
すべての取引について機械的に書くというより、法律上、記載が必要な取引を正しく残すことが大切です。 「何でも書けば安心」ではなく、「必要な場面で漏らさない」ことが重要です。
罰則
必要な記載をしない、または虚偽の記載をした場合は、 6か月以下の懲役または30万円以下の罰金、あるいはその両方の対象となる可能性があります。
保存期間
帳簿は、最終の記載をした日から3年間保存します。 Excelなどで管理する場合も、必要に応じてすぐ書面表示できる形で保存しておく必要があります。
保存場所
営業所で備え付けるのが原則です。 データ管理の場合も、営業所で直ちに表示できる状態にしておく必要があります。
古物台帳に記載が必要な取引
古物台帳は、すべての売買を記載するわけではありません。 買取時(仕入れ)と販売時(売却)で、記載義務の考え方が違います。
買取時(仕入れ)
基本は、1万円以上の取引で記載が必要です。
- 1万円以上の取引は、原則として記載が必要
- 1万円未満でも、例外品目は記載が必要
- 本人確認義務とセットで考えると実務上わかりやすいです
販売時(売却)
販売時は原則不要ですが、例外的に記載が必要な品目があります。
- オートバイは金額に関係なく記載対象
- 自動車、美術品類、時計・宝石類などは注意
- 中古品の種類ごとに判断が分かれます
現行ページで使われている確認表です。細かな判断が必要なときの入口として使いやすい資料です。
古物台帳の書き方
古物台帳は、紙でもExcelでも構いません。 ただし、後で見返したときに「いつ・誰から・何を・どう確認して受けたのか」が分かるように、 実務ではできるだけ具体的に記録しておくのが安全です。
取引年月日
実際に取引した日を記載します。後日の追記ではなく、その都度記録する運用が安全です。
区分
買受、委託、交換など、どういう形で受けたかを記載します。
古物の品目・数量
品目と点数を明確にします。まとめ書きよりも、後で追える書き方が望ましいです。
古物の特徴
商品名、メーカー、型番、色、状態、シリアル、車台番号など、特定に役立つ情報を具体的に記載します。
取引相手の情報
住所、氏名、職業、年齢を記載します。実務上は生年月日で管理している場合もあります。
本人確認の方法
運転免許証、マイナンバーカードなど、どの方法で真偽確認をしたのかを残します。
実務で意識したい記載のコツ
- 「バッグ1点」だけで終わらせず、ブランド・色・型番・状態まで残す
- バイクや自動車は、登録番号や車台番号など特定情報を意識する
- 本人確認書類の種類を省略しすぎない
- 後からまとめて記載する運用にしない
- 紙でもExcelでも、警察から求められたときにすぐ見せられる形にしておく
1万円未満でも注意が必要な品目
「1万円未満なら全部不要」と思われがちですが、それは正確ではありません。 例外品目は、少額でも本人確認や帳簿記載が必要です。
従来から注意が必要なもの
- オートバイ・その主要部品
- 家庭用ゲームソフト
- CD・DVD・ブルーレイディスク
- 書籍
2025年10月1日施行の改正で追加されたもの
- エアコンディショナーの室外ユニット
- 電気温水機器のヒートポンプ
- 電線
- 金属製グレーチング
金属盗対策のため、これらは1万円未満でも本人確認義務等の対象になっています。 金属類を扱う可能性がある営業形態では、古い説明のまま運用しないよう注意が必要です。
参考資料のダウンロード
すぐに使えるよう、既存ページで案内されているダウンロード先も掲載しておきます。
よくあるつまずき
Excelで管理しても大丈夫ですか?
はい。紙に限られません。電磁的方法による記録も可能です。 ただし、必要なときにすぐ書面表示できるように保存しておく必要があります。
全部の取引を台帳に書かないといけませんか?
いいえ。法律上、記載が必要な取引と、そうでない取引があります。 ただし、実務では迷うなら広めに記録しておく運用も有効です。
書き方に少し迷う程度でも相談したほうがいいですか?
はい。古物の種類や金額、営業形態によって判断が分かれる場面があります。 特に少額例外や金属類、バイク部品まわりは、誤解しやすいところです。


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