古物商の知っておきたい法律の基本
古物商として営業を始めると、日々の業務のあらゆる場面で「古物営業法」と付き合うことになります。この記事では、許可を取った後に守るべき基本ルールを、条文の根拠付きでコンパクトにまとめました(2026年7月時点の法令に基づいています)。
目次
古物営業法の目的
古物営業法は、盗品等の売買防止と迅速な発見を通じて、窃盗などの犯罪を防止し、被害を早く回復することを目的としています(法第1条)。古物商に課される義務は、すべてこの「盗品を市場に流さない・見つけたら早く戻す」という目的につながっています。
日常業務の三大義務
①相手方の確認(本人確認)——法第15条第1項
古物を買い受ける際は、相手方の住所・氏名・職業・年齢を確認します。対価総額1万円未満の取引は原則免除ですが、バイク・ゲームソフト・CD等・書籍に加え、令和7年10月1日からはエアコン室外ユニット・電線・金属製グレーチング等も金額にかかわらず確認が必要です。
②不正品の申告——法第15条第3項
買い受けようとする品に盗品の疑いがあるときは、直ちに警察官に申告する義務があります。
③帳簿への記録(古物台帳)——法第16条
取引の年月日、品目、数量、特徴、相手方の情報などを帳簿等に記録し、最終記載日から3年間保存します。書き方の詳細は「古物台帳の決まり、書き方」をご覧ください。
そのほか押さえておきたいルール
- 標識(プレート)の掲示:営業所の見やすい場所に掲示します(法第12条)
- 名義貸しの禁止:自分の名義で他人に営業させることはできません(法第9条)
- 営業場所の制限:買受けは原則、営業所か相手方の住所・居所で。出張買取や仮設店舗には別のルールがあります(法第14条)
- 変更届出:営業所・管理者・URLなどに変更があれば期限内に届出(法第7条)
違反するとどうなる?
確認義務や帳簿義務の違反は6月以下の拘禁刑または30万円以下の罰金(法第33条)、無許可営業や名義貸しは3年以下の拘禁刑もしくは100万円以下の罰金(併科あり)(法第31条)の対象です。さらに、営業停止や許可取消しといった行政処分(法第23条・第24条)につながることもあります。「知らなかった」が通らない世界なので、開業時に運用ルールをセットで整えておくのが一番の近道です。
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周南行政書士事務所 代表 広戸克義







