古物商プレート(標識)のサイズ・記載事項と入手方法|条文で確認する掲示義務

この記事には広告が含まれます。広告表記について

古物商の許可が下りたら、営業所に「古物商プレート」を掲示しなければなりません。これは正式には標識といい、古物営業法第12条第1項で掲示が義務づけられています。サイズ・色・材質・書く内容まで法令で決まっており、自由なデザインにはできません。この記事では、条文と警察の公表資料をもとに、標識の規格・書き方・入手方法・費用・罰則を整理します。

※本記事には広告(アフィリエイトリンク)を含みます。掲載方針は広告表記についてをご覧ください。法令の解説部分は広告主の影響を受けていません。

先に結論

  • 縦8cm×横16cm、紺色地に白文字。材質は金属・プラスチック等の耐久性のあるもの(別記様式第13号)。
  • 書くのは①公安委員会名 ②許可証番号(12桁) ③主として取り扱う区分「〇〇商」 ④氏名又は名称の4つ。
  • 屋号・店名・ロゴ・電話番号は書けません(施行規則第13条=他事記載の禁止)。
  • 入手は「防犯協会で購入」「ネット通販で購入」「自作」の3通り。ネット通販なら1,000円前後から。
  • 掲示しないと10万円以下の罰金(古物営業法第35条第2号)。

1. 「古物商プレート」の正式名称は「標識」。掲示は法律上の義務です

ネットでは「古物商プレート」「古物商許可証プレート」などと呼ばれますが、法令上の名称は標識です。掲示義務の根拠は古物営業法第12条第1項です。

古物営業法 第12条(標識の掲示等)第1項
古物商又は古物市場主は、それぞれ営業所若しくは仮設店舗又は古物市場ごとに、公衆の見やすい場所に、国家公安委員会規則で定める様式の標識を掲示しなければならない。

ここで押さえておきたいのは次の3点です。

  • 「営業所ごと」――営業所が2か所あれば標識も2枚必要です。
  • 「仮設店舗」も対象――催事場やイベント会場などで臨時に営業する場合も掲示が必要です。
  • 「公衆の見やすい場所」――しまい込んでいては掲示したことになりません。

なお「許可証」と「標識」は別のものです。許可証は公安委員会から交付される携帯用の証明書、標識は営業所に掲げる看板にあたります。

2. 標識の規格――縦8cm×横16cm、紺色地に白文字

様式は古物営業法施行規則第11条で定められています。

古物営業法施行規則 第11条(標識の様式)
法第十二条の国家公安委員会規則で定める様式は、別記様式第十三号若しくは別記様式第十四号又は次条第一項の規定による承認を受けた様式とする。

古物商が使うのは別記様式第13号、古物市場主が使うのは別記様式第14号です。この様式の備考として、大きさ・材質・色が定められています。

古物商の標識の規格を示す図。縦8センチメートル横16センチメートル、紺色地に白文字、材質は金属・プラスチック等
図1:別記様式第13号の規格(古物営業法第12条第1項/施行規則第11条)
項目決まっている内容
大きさ縦8センチメートル、横16センチメートル
材質金属、プラスチック又はこれらと同程度以上の耐久性を有するもの
色紺色地に白文字
掲示場所営業所・仮設店舗・古物市場ごとに、公衆の見やすい場所

出典:警視庁「標識の様式」(2025年3月18日更新)、愛知県警察「標識の様式」

紙に印刷したものは不可

材質は「金属、プラスチック又はこれらと同程度以上の耐久性を有するもの」と定められています。紙に印刷しただけのもの、すぐ剥がれるシールなどは想定されていません。アクリル板や塩ビ板、金属板を使うのが一般的です。愛知県警察は「表示内容が容易に改変できないものである必要があります」とも案内しています。

防犯協会などの「承認を受けた様式」もある

施行規則第11条には、別記様式第13号・第14号のほかに「次条第一項の規定による承認を受けた様式」という選択肢が書かれています。これは同規則第12条の規定によるもので、団体が構成員に共通して使わせる様式を国家公安委員会または公安委員会が承認したものです。承認された様式は官報で公示されます(同条第2項)。実例としては、愛知県公安委員会が愛知オートバイ事業協同組合の様式を承認した告示が公表されています。

とはいえ、こうした団体に所属していない一般の古物商は、別記様式第13号のとおりに作れば問題ありません。

3. 標識に書く4つの事項と、間違いやすいポイント

古物商の標識に記載する4つの事項と、屋号やロゴを書いてはいけないことを示す図
図2:標識に書く4つの事項(施行規則第2条・第11条・第13条)

① 許可をした公安委員会の名称

「〇〇公安委員会許可」の〇〇には、許可を受けた都道府県の公安委員会名を書きます。山口県で許可を受けたなら「山口県公安委員会許可」です。申請先は警察署ですが、許可をするのは公安委員会なので、警察署名を書くのは誤りです。

② 許可証の番号(12桁)

許可証に記載された12桁の番号をそのまま書きます。愛知県警察は「番号は12桁の許可証の番号を記載してください」と案内しています。自分の許可番号がわからなくなった場合や、他社の許可番号を確認したい場合は、古物商の許可番号を検索する方法|全国47都道府県の公安委員会データベース一覧もあわせてご覧ください。

③ 主として取り扱う古物の区分「〇〇商」

取り扱う古物の区分は、古物営業法施行規則第2条で13に分けられています。標識には、そのうち主として取り扱う1区分だけを「〇〇商」の形で書きます。複数の区分の許可を受けていても、標識に並べて書くことはしません。

号施行規則第2条の区分標識の表記例
一美術品類(書画、彫刻、工芸品等)美術品商
二衣類(和服類、洋服類、その他の衣料品)衣類商
三時計・宝飾品類(時計、眼鏡、宝石類、装身具類、貴金属類等)時計・宝飾品商
四自動車(その部分品を含む)自動車商
五自動二輪車及び原動機付自転車(これらの部分品を含む)自動二輪車・原動機付自転車商
六自転車類(その部分品を含む)自転車商
七写真機類(写真機、光学器等)写真機商
八事務機器類(レジスター、計算機、ファクシミリ装置等)事務機器商
九機械工具類(電機類、工作機械、土木機械、工具等)機械工具商
十道具類(家具、じゅう器、運動用具、楽器、磁気記録媒体等)道具商
十一皮革・ゴム製品類(カバン、靴等)皮革・ゴム製品商
十二書籍書籍商
十三金券類(商品券、乗車券、郵便切手等)金券商

区分の名称は古物営業法施行規則第2条各号による(標識上の表記は別記様式第13号による)

④ 氏名又は名称

標識の下欄には氏名又は名称を書きます。個人許可なら本人の氏名、法人許可なら法人の正式名称です。愛知県警察は「営業所名ではありませんので注意してください」と明記しています。屋号やショップ名を書きたくなるところですが、ここは許可を受けた本人の名義を書く欄です。

決められた事項以外は書いてはいけません

意外と知られていないルールです。

古物営業法施行規則 第13条(他事記載の禁止)
法第十一条第二項の行商従業者証又は法第十二条の標識には、犯罪の防止又はその被害の迅速な回復に特に資すると認められる場合を除き、第十条又は第十一条の規定により表示することとされている文字又は標章以外の文字又は標章を、記載、はり付けその他の方法により表示してはならない。

つまり、標識に屋号・店名・ロゴマーク・電話番号・URL・QRコードなどを足すことはできません。デザイン性の高いプレートを作りたくなっても、標識そのものには余計な情報を入れないでください(店名の看板は、標識とは別に掲げれば問題ありません)。

なお、氏名や許可番号は変わることがあります。許可証の記載事項が変わったときの書換えについては、古物商許可に有効期限はある?更新は不要です|書換え・再交付・返納の手続きと手数料で解説しています。標識の記載も、あわせて作り直しが必要になります。

4. どこで手に入れる? 3つのルートと費用

標識は警察署が配ってくれるものではありません。自分で用意します。ルートは大きく3つです。

ルート費用のめやす特徴
防犯協会・業界団体で購入おおむね1,900〜4,400円申込書に記入して郵送・FAXなど。納期は2週間〜1か月程度かかることも
ネット通販で購入おおむね700〜3,000円その場で注文でき、当日〜数日で届くものが多い。スタンド付き・穴あけ加工などを選べる
自分で作る材料費のみ規格を満たせば可。ただし材質・色・寸法・他事記載の禁止をすべて満たす必要がある

防犯協会で買う場合

都道府県の防犯協会(連合会)が頒布しているところがあります。実際に価格を公表している例では、岡山県防犯協会が標識1枚1,900円(県外からの申込みは2,200円・送料別)、埼玉県防犯協会連合会が3,430円(税・送料込)、石川県防犯協会連合会が4,400円などとなっています(いずれも各団体の公表ページによる。2026年8月時点)。申込方法や取扱いの有無は都道府県によって異なるので、許可を受けた警察署または地元の防犯協会に確認してください。

ネット通販で買う場合

実務では、こちらが最も手早い方法です。楽天市場では、規格どおりの160mm×80mm・紺色のアクリル製プレートが700円台から販売されています。スタンド付き、壁掛け用の穴あけ加工、両面テープ付きなど、掲示方法に合わせて選べます。注文時に「公安委員会名・許可番号12桁・〇〇商・氏名(名称)」を伝える形式がほとんどです。

PR

規格どおりの古物商プレート(160mm×80mm・紺色)

下記は楽天市場で販売されている古物商プレートの一例です。注文前に、サイズが「縦80mm×横160mm」であること、紺色地に白文字であることを必ずご確認ください。


PR

Amazonでも規格品が販売されています

楽天市場のほかAmazonでも古物商プレートが購入できます。どちらもサイズが「縦80mm×横160mm」であること、紺色地に白文字であることをご確認のうえお選びください。

Amazonで古物商プレートを探す

Amazonのアソシエイトとして、周南行政書士事務所は適格販売により収入を得ています。

自分で作る場合の注意

法令は「この業者から買え」とは定めていないため、規格を満たすものを自作しても構いません。ただし次のすべてを満たす必要があります。

  • 縦8cm×横16cm であること
  • 金属、プラスチック又はこれらと同程度以上の耐久性を有する材質であること
  • 紺色地に白文字であること
  • 記載事項が正しく、かつそれ以外を書いていないこと(施行規則第13条)

紙をラミネートしたものや、100円ショップのプレートに手書きしたものは、材質・耐久性の要件を満たさないおそれがあります。数百円〜千円台で規格品が買えることを考えると、無理に自作する実益は大きくありません。

5. どこに掲示する? 自宅が営業所の場合は

条文は「営業所若しくは仮設店舗又は古物市場ごとに、公衆の見やすい場所に」掲示せよ、と定めています。店舗であれば、来店した人が見える位置――レジ横、入口付近、カウンターの背面などが一般的です。

自宅の一室を営業所として許可を受けている場合も、掲示義務は同じです。条文には「屋外に出せ」「表札の横に貼れ」といった定めはありませんので、営業所として届け出た部屋の中の、取引の相手方から見える場所に掲示するのが基本の考え方になります。取扱いに迷う場合は、許可を受けた警察署の生活安全課に確認してください。掲示場所の考え方は古物商プレートはどこに置けばいいの?でも詳しく解説しています。

催事やイベントで臨時に営業する仮設店舗でも掲示が必要です。持ち運びを考えると、スタンド型やマグネット付きのプレートが便利です。出張買取(行商)の決まりについて【古物商許可】、行商って何?もあわせてご覧ください。

6. 掲示しないとどうなる? 10万円以下の罰金

標識の掲示義務違反には罰則があります。

古物営業法 第35条
次の各号のいずれかに該当する者は、十万円以下の罰金に処する。
(略)
二 第八条第一項、第十一条第一項若しくは第二項又は第十二条の規定に違反した者

第12条全体が対象なので、標識を掲示していない場合だけでなく、後述するウェブサイトへの氏名等の掲載義務に違反した場合も同じ条文に当たります。「うっかり忘れていた」で済む話ではありません。許可証が届いたら、まず標識を手配してください。

立入りのときに見られます

警察は古物営業法第22条第1項に基づき営業所に立ち入り、帳簿等を検査することができます。実務上、標識の掲示状況と古物台帳の記載は、あわせて確認されやすい項目です。

7. ネットで古物を売る人は、標識だけでは足りません

古物営業法第12条には第2項があります。こちらは「ウェブサイトに氏名等を載せる」義務です。

古物営業法 第12条第2項
古物商又は古物市場主は、その事業の規模が著しく小さい場合その他の国家公安委員会規則で定める場合(その者が特定古物商である場合を除く。)を除き、国家公安委員会規則で定めるところにより、その氏名又は名称、許可をした公安委員会の名称及び許可証の番号(次項において「氏名等」という。)を電気通信回線に接続して行う自動公衆送信により公衆の閲覧に供しなければならない。

「国家公安委員会規則で定める場合」=義務の対象外となる場合は、施行規則第13条の2に書かれています。

古物営業法施行規則 第13条の2(氏名等の閲覧)
法第十二条第二項の国家公安委員会規則で定める場合は、次の各号のいずれかに該当する場合とする。
一 常時使用する従業者の数が五人以下である場合
二 当該古物商又は古物市場主が管理するウェブサイトを有していない場合
2 法第十二条第二項の規定による公衆の閲覧は、当該古物商又は古物市場主のウェブサイトへの掲載により行うものとする。

あなたの状況ウェブサイトへの掲載義務
常時使用する従業者が5人以下原則として対象外(ただし特定古物商を除く)
自分が管理するウェブサイトがない原則として対象外(ただし特定古物商を除く)
従業者6人以上で、自社サイトがある掲載が必要(氏名又は名称・公安委員会名・許可証番号)

ここでいう特定古物商とは、古物営業法第5条第1項第6号の方法(インターネット等を使った取引)を用いる古物商のことで、この場合は上の例外にあたりません。さらに第12条第3項により、氏名等と一緒に「取り扱う古物に関する事項」も閲覧に供する必要があります。

ネットショップやフリマアプリで古物を売るなら、実店舗の標識に加えて、サイト上の表記も整えておく必要がある、と覚えておいてください。掲載する内容は標識と同じ3点(氏名又は名称/許可をした公安委員会の名称/許可証の番号)です。ネット販売を始めるときのサイトの用意やURLの届出については、中古品をネットで売るなら|サイトとネットショップの開き方とURLの届出にまとめています。

8. よくある質問

Q. 100円ショップやホームセンターの材料で作ってもいいですか?

A. 法令は購入先を指定していないため、規格を満たせば違法ではありません。ただし「金属、プラスチック又はこれらと同程度以上の耐久性を有するもの」「紺色地に白文字」「縦8cm×横16cm」をすべて満たす必要があり、記載事項以外を書かないことも求められます(施行規則第13条)。規格品が数百円から入手できるため、実務では市販品を使うのが確実です。

Q. 個人事業主です。屋号を入れたプレートにできますか?

A. できません。下欄には個人許可なら本人の氏名を書きます。屋号やショップ名は「表示することとされている文字」に含まれないため、施行規則第13条の他事記載の禁止に触れます。屋号の看板は、標識とは別に掲げてください。

Q. 取り扱う品目が複数あります。「〇〇商」はどれを書きますか?

A. 「二以上の区分に係る古物を取り扱う場合は、主として取り扱う古物に係る区分」を書きます(別記様式第13号の備考)。複数を並べて書くことは想定されていません。

Q. 引っ越して営業所が変わりました。プレートは作り直しですか?

A. 標識に住所は書きませんので、公安委員会・許可番号・区分・氏名が変わらない限り、そのまま使えます。ただし他の都道府県に営業所を移して許可を取り直した場合や、氏名・法人名が変わった場合は作り直しが必要です。手続きは古物商許可の書換え・再交付の記事をご覧ください。

Q. ネット販売だけで実店舗がありません。標識は必要ですか?

A. 必要です。営業所として届け出た場所(自宅など)に掲示します。加えて、インターネットを使って取引する場合は、第12条第2項・第3項の掲載義務にも注意してください。

Q. 他社の許可番号が本物か確認したいのですが。

A. 各都道府県の公安委員会が許可業者の一覧を公表しています。調べ方は古物商の許可番号を検索する方法にまとめました。

9. まとめ

  • 古物商プレートの正式名称は標識。掲示義務は古物営業法第12条第1項。
  • 規格は縦8cm×横16cm、紺色地に白文字、金属・プラスチック等の耐久性ある材質(別記様式第13号)。
  • 書くのは公安委員会名・許可証番号12桁・主たる区分「〇〇商」・氏名又は名称の4点だけ。
  • 屋号・ロゴ・電話番号は書けない(施行規則第13条)。
  • 営業所ごと、仮設店舗にも必要。掲示は「公衆の見やすい場所」に。
  • 違反すると10万円以下の罰金(第35条第2号)。
  • 入手はネット通販が最も早く、700円台から。防犯協会経由は1,900〜4,400円程度。

参考・出典

※本記事は2026年8月時点の法令・公表資料に基づいています。標識の取扱いや防犯協会での頒布の有無は都道府県によって異なる場合がありますので、最終的なご確認は許可を受けた警察署にお願いします。

古物商許可・金属くずのご相談は、地域の行政書士へ

周南市・下松市・光市を中心に、防府市・柳井市・岩国市など山口県東部に対応。
「許可が要るか分からない」という段階からご相談いただけます。

LINEで相談する電話 0833-48-5781フォームで相談

周南行政書士事務所 代表 広戸克義

参考(一次情報)

※本記事は一般的な解説です。個別の事情により結論が変わることがあります。判断に迷う場合は営業所を管轄する警察署または行政書士にご確認ください。

※2026年8月27日更新